「今、大切にしたいもの」〜100人のママに聞きました〜
大切にしたいものは、家族と子ども
今、大切にしたいものについて、自由に2つまで答えてもらいました。(2つ以上の回答あり)「大切なもの」としてあげられたものは全部で202票でした。そのうち、家族、子ども、友だちなど「人や人間関係」に関するものが最も多く149票で約70%でした。「人や人間関係」に関するものの中では、「家族・子どもなど」が125票、家族の時間・家族の健康・子どもの気持ち、子どもの安全などの「家族・子どもの○○」が17票、「友達、友達とのつながり」が7票でした。
次に、楽しく暮らすことなど「日々の暮らし」に関するものが10票、信頼、絆など「思いやりなどの概念的なもの」が12票、お金、水などの「具体的なもの」は23票でした。その他は8票でした。

「日々の暮らし」では、楽しく暮らすこと・普通の幸せや当たり前の気持ち・日々の日常を大切にする・今を大事に生きること・普通の暮らしなどがあがり、また、「具体的なもの」としては、お金、貯蓄、水、食品・食事、写真、災害への備え、節約などがあげられていました。
「その他」として、ストレスをためない、健康、安心して暮らせる環境、思い出などがあがりました。
震災の前後で「大切なもの」が変わった人・変わらなかった人は半々
「大切なもの」が震災の前後で変わったかどうかを聞いたところ、「変わった」が52票、「変わらない」が23票、「変わらないが強くなった、再確認した」が28票、「その他」が7票と、半々という結果でした。(複数回答あり)
しかし「変わった」「変わらない」にかかわらず、「大切なもの」は「人や人間関係」に関する回答が多くあげられました。
一方で、「大切なもの」として「具体的なもの」「日々の暮らし」をあげた人のほとんどは、震災の前後で「変わった」と答えていました。「その他」は震災というより、「子どもが生まれて大切なものが変わった」という答えでした。
- *「変わった・変わらない」は、必ずしも「大切なもの」1つずつについて答えているわけではないため、Q1とQ2の総数は一致していません。
ママたちの声
「大切にしたいもの」へのお母さんたちの思いをご紹介しましょう
「今、大切にしたいもの」(1)変わらない、(2)変わった、(3)変わらないが強くなった、(4)その他
ママたちの声(住居地、ママの年齢、子どもの年齢)の順に示しています。
「家族、信頼」(1)
妊娠中外出していて震災にあった。ホテルのロビーに避難したが、席を譲るなど、周りの人が親切にしてくれた。思いやりって大事だと感じた。あんな状況でも他人に優しくできるってすごいと思った。(東京、43歳、1ヵ月)
「家族が仲良く健康で暮らせること、将来のための貯蓄」(2)
今までは自分のやりたいことを充実させたいと思っていたが、震災直後は警報がなるたびにビクビクしていた。それより家族が仲良く健康で暮らせることが大切だと思うようになった。貯蓄は将来のことを考えた。(東京、31歳、2歳11ヵ月)
「子ども、家族」(1)
震災のとき私は仕事、娘は保育園で離れていた。できるだけそばにいたいと思うようになった。保育園も職場の近くを選んだ。(宮城、36歳、3歳)
「子ども(+家族)と一緒に過ごす時間、親しい友人関係」(4)
震災直前に出産したので、震災がきっかけで考えが変わったというより、出産してからこう思うようになったという気がする。以前は自分の仕事のことも大切に考えていた。震災があって報道を見て、その気持ちはより強くなった気はするが…。(埼玉、37歳、7ヵ月)
「子ども、家族」(1)
いざというとき子どもや家族を守るために、どうしたらよいか考えて、玄関に非常持ち出し袋を用意し、備蓄をするようになった。(静岡、34歳、6ヵ月)
「子ども、夫」(1)
震災の前は自分だけを守ればよかったけれど、子どもが震災の後で生まれたので、この子を守らなくてはと思う。「夫」をあげたのは、自分1人では不安で夫に支えて欲しいので、大切に思っているから。(茨城、20歳、2ヵ月)
「子ども・家族、普通の暮らし(自然)」(1)
震災で家族を失った人のインタビューを見て、後に残された人のつらさを感じた。原発事故後、水や空気、大地のありがたさを考えるようになった。震災前だったらもっと物質的なものを答えていたと思う。(茨城、30歳、1歳3ヵ月・2歳6ヵ月)
「娘・家族」(2)
今は仕事をやめて、いかに楽しく手早く家事をやれるかを考えて動機を高めている。つまらないものにしてはいけないと思っているので…。(宮城、36歳、1歳1ヵ月)
「家族、近所付き合い」(3)
はい・いいえ、どちらもありです。阪神大震災を経験したので家族の大切さを痛感した。今回の震災で、ご近所の付き合いが大事だと思ったので、挨拶だけでもちゃんとしようと思った。(大阪、35歳、1ヵ月)
「家族、自分にかかわる人とのつながり」(3)
子どもが生まれたのが震災直後だったので、夫ももちろん子どももそうだが、自分がつながっている人全部の人との関係を大事にしたいと、よりいっそう強く思った。(神奈川、30歳、6ヵ月)
まとめ
家族のつながりや助け合い、子どもの健康や笑顔など「人や人間関係」に関するものは、誰でも、どんなときでも、一番大切にしたいものなのだと思います。多くの人が普段からそう思っていたようですが、震災をきっかけに改めて気づいたり、思いを強くした人も少なくなかったようです。
お金、水、写真、防災グッズ、節約などの「具体的」なものは、震災を経験して「大切なもの」と認識した人が多かったようです。水や食べ物など、普段は何も気にせず使っているものが、いかに大切なものかを実感することができたのでしょう。いつもは特に意識もしていない、自然や当たり前の日常が、どれだけたくさんの人やものに支えられて存在しているのかを、感じた人もいたようです。
相談員自身も、日々普通に暮らしていけること自体がとても貴重で大切なものであることを、改めて考えることのできたアンケートでした。
調査の概要
| 対象 | 「エンゼル110番」に電話をいただいた子育て中のママ105人 |
|---|---|
| 調査方法 | 電話による聞き取り調査 |
| 調査期間 | 平成23年9月30日〜23年10月29日 |
| 対象者の属性 |
「母親の年齢」20代…29人、30代…66人、40代…9人、不明…1人 「子どもの年齢」6ヵ月未満…53人、1歳未満…33人、2歳未満…16人、3歳以上…5人 (兄弟を含む) 「居住地」北海道…1人、東北…4人、関東…55人、北陸・甲信越…4人、近畿・東海…29人、中国・四国…9人、九州…1人、不明…2人 |





